古式神道を受け継ぐパワースポット【桜神宮】
目次
【桜神宮】とは?
「桜神宮」(さくらじんぐう)とは、東京都世田谷区に鎮座する神社です。
明治15年に、大中臣家の65代の後裔で伊勢神宮の(筆頭)禰宜であった芳村正秉(まさもち)が、「神社の神官は人を教え導いてはならない」という当時の政府方針に危機感を抱きました。
これにより、神代より脈々と受け継がれる古式神道を蘇らせる為、お祭りだけを行う神社ではなく、御祭儀もしながら人々に対する布教ができるよう明治天皇より勅許を得て、教派神道十三派の一派を立てました。
名称は、伊勢神宮の禰宜時代に倭姫命神託によって授かった「神習いの教」として親しまれています。
それ以降、この桜神宮は古式神道を受け継ぐ大神の宮として、また教えの本山として人々から親しまれています。
社殿は、明治16年東京市神田に創建され、明治初期には「病気治し」「火伏せ」の神徳があるとされ、多くの人が参詣しました。
その後、大正8年「西の方角へ直ちに移転せよ」との神託によって、現在地である世田谷へ移転しました。
神田界隈の関東大震災による被害は大きなものでしたが、移転によって災害から免れました。
また、第二次大戦時も無事戦災から免れ、「災難除け」でも多くの人々から崇敬を受けています。
御祭神には、天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)、高皇産霊神(タカミムスビノカミ)、神皇産霊神(カミムスビノカミ)、伊弉諾尊(イザナギノミコト)、伊弉冉尊(イザナミノミコト)、天照大御神(アマテラスオオミカミ)、豊受大神(トヨウケノオオカミ)、倭姫大神(ヤマトヒメノオオカミ)、国常立尊(クニトコタチノミコト)、大国主命(オオクニヌシノミコ)、少彦名命(スクナヒコナノミコト)、鐃速日命(ニギハヤヒノミコト)、底筒男命(ソコヅツオノミコト)、中筒男命(ナカヅツオノミコト)、表筒男命(ウワヅツオノミコト)、伊久魂大神(イクタマノオオカミ)、水天宮大神、正一位稲荷大神、菅原大神を祀っています。
合格祈願、開運厄除、商売繁盛、安産祈願の御利益があるとされています。
【桜神宮】の見どころ
桜神宮の神事をいくつか紹介します。
まず、「釜鳴り神事」(御動事御供式)という、心身の罪穢れを清めるとともに、吉凶占いもできるというものです。
これは、釜の中に米を入れて炊き、神言と手印で神事を行い、気合い「エイッ」とかけると、「ウォーン」と釜が鳴り始めます。
神事終了後は、参拝者が釜湯を口にして飲むことで神徳にあずかり、健康成就や幸福を招くと言われています。
次に、「鎮火式」(火渡り神事)という、春の大祭で執り行われる神事です。鎮火式は四隅を忌竹で囲い、その中に6mほどの炭の道を作り、炭に火をつけます。
そしてお祓いをして塩で清めた後、秘儀を行い、炭火の上を素足で渡る、というものです。
また、「探湯式」という秋の中祭で執り行われる神事があります。探湯式は「探湯」(くわだち)とも言い、熱湯を探る式です。
釜の中に水を入れ、下から烈火を焚いて、釜の八方に清めの塩を置きます。お湯が沸騰すると御幣で「掛け巻きの神事」を行い、神気をこの釜の中に込めて熱湯の精神を追放します。
竹葉を束にしたものを持って釜の中に入れ、右回り、左回りと「掛け巻き」を行い、気合とともにその竹葉を持って沸騰している熱湯を全身に注ぎかけ、身体を清めることによって五体健康を祈念する神事です。
この他にも年間行事の数々があるのですが、桜神宮ならではのものとして桜神宮のホームページ上で「インターネット遥拝」ができます。
本来ならば、神社へ直接参拝するものですが、物理的に難しい時、遠く離れた場所から神社の方向を向き参拝する「遥拝」という古来から行われてきたものを時代のニーズに合わせたもののようです。
【桜神宮】周辺の見どころ
桜神宮のある桜新町駅周辺は、国民的漫画「サザエさん」の作者・長谷川町子ゆかりの地でもあります。
桜新町商店街はサザエさん通りとして親しまれています。街の至るところにサザエさんにちなんだものを見かけることでしょう。
また、「長谷川町子美術館」が近隣にありますので、こちらに立ち寄るのもオススメです。
【桜神宮】へのアクセス
所在地
東京都世田谷区新町3-21-3
お問い合わせ先
03-3429-0869(受付時間9:00~17:00)
交通機関
東急田園都市線桜新町駅北口より徒歩で約2分
ホームページ
www.sakura.jingu.net/
マップ
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